転生公爵令嬢のイチオシ！
学園から近いダンテ家にはすぐ到着した。
訪問の連絡もしていない私が訪れたので屋敷の者は戸惑っていたが、ジャガーのことを強引に聞き出した。

「まだ帰っていない！？」

ではどこへ！？
焦りと苛立ちが募る！

「レイ！」

「ストライブ様！」

アレックスとマクラナ嬢もダンテ家に到着しこちらに駆け寄る。

「ストライブ様！メリアーナが最近変な視線を感じるって言ってました」

「！！」

「今ジャガーがこの屋敷にいないなら、あいつがよくメリアーナを連れて行きたいって言っていたお気に入りの別邸に連れて行ったのかもしれません！」

「ダンテ家の別邸！？というと確か幾つか所有していたはずだが…」

馬車が停まっていた方向からすると王都を過ぎて南方の森に確か別邸があったはず。
ダンテ家の者にジャガーがその別邸がお気に入りなのか、そこへ向かった可能性があるか確認した。

「本日からしばらくその別邸で過ごすとおっしゃっておりました…。最近の坊っちゃまは以前と変わってしまい、様子がおかしくて……」

ダンテ家の老齢の執事が悲痛な顔をして教えてくれた。

「あああ！ジャガー！なんてことを！！」

騒ぎを聞きつけたダンテ伯爵夫人が崩れ落ちる。

「馬を貸してください！」

ダンテ家の執事に急いで用意してもらい、馬に飛び乗った。

「レイッ！こちらも向かうから無茶はするなッ！」

返事をして馬で一心不乱に駆け出す！

アレックス達も馬車へ向かった。

「どうか無事でいてくれ！メリアーナ！！」

やっと逢えたメリアーナ！
やっと、やっと近くに……手の届くところまでに！
もう離れたくないんだ！
メリアーナ！！


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