【短】最強のあたしが3番目に強い男に恋をした

失恋、確定。

Side:廣井(ひろい)優里(ゆうり)




『な、なんだよお前……! おっ、男より強ぇ女なんて、女じゃねぇっ!』




小学生の時のことだった。

女子をいじめる男子がいたから、拳で蹴散らしてやったんだ。


負け犬がキャンキャン鳴いてるだけ。

そう思ったから、特に誰かに泣きつくことはなかった。



でも、なんだろうな。

恋をしたいと思ってから、あの言葉をよく思い出すようになったんだ。


今までずっと、男を負かす度に言われてきたことなのに。

気にしたことなんて、なかったのに。




「ユウ、おいでおいで」


「なんだよ……」




学校に行かなきゃいけないのに、宏大(こうだい)に手招きされて、むすっと近付く。

遅刻していく気満々で、まだ寝癖も直してない宏大は、あたしの肩を抱くとちゅっと頬にキスをしてきた。
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