【短】最強のあたしが3番目に強い男に恋をした
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Side:定森(さだもり)風吹(ふぶき)


バイクの爆音を響かせながら学校の前に現れたのは、特攻服を着た最強の暴走族、神龍。

優里はやつらに駆け寄って、総長のバイクに乗った。




「優里!」




俺の声は優里に届かず、神龍は俺に敵対心を向けて去って行った。

“最強の不良”を迎えに来たのが神龍。

それは、“両者は犬猿の仲”という噂を否定する事実。


でも、噂が間違っていたことなんてどうでもいい。


その日以来、学校に姿を現さなくなった優里の居場所を、唯一知っている可能性があるのが、神龍の総長。

そのこと以外は、全部どうでもよかった。



もう一度、優里と話さないと。

俺は、もう姿を偽らなくていいと……俺も優里が好きだと、言いたかっただけなんだ。



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