Rebuild ~SEな元カレは彼女との空白の5年間をとり戻したい~
神流さんは少し眉を寄せ、続ける。
「さっきの、俺にプライベートで会う女性がいるってどういうこと? 全く覚えがないんだけど」
「まだそんな嘘」
「俺は雫に嘘なんてついたことはない。もし、一つあるとしたら、別れようって言われた時に頷いたこと。全然納得できてなかったけど、頷いてしまったことだけだ」
なら、頷かなかったらよかったじゃない。
別れを告げたのは私だけど、すぐに受け入れたのは彼だ。
かと言って、別れ話を受け入れられなくても一緒にはいられなかったとは思う。
「それに俺と雫はあれから5年会ってないよな。それで、なんで今、誰かと付き合ってるって思ってる?」
「それは……」
「俺は転勤で上海に2年、それから起業して3年。ずっと誰とも付き合ってない」
はっきり言われて言葉に詰まった。
「言ったはずだ。俺は雫のこと、忘れたことはなかった」
自分が思っていた事実と、彼の口から告げられる事実があまりにも違いすぎて混乱する。
「もういいです。今更な話ですから」
駅まで歩いて帰ろうと思っていたけど、駅まで一緒についてこられても耐えられないと思って大通りでタクシーを捕まえる。
乗ろうとすると、彼は私をタクシーに押し込み、その横に自分も座り込んだ。