ダイエット中だけど甘い恋を食べてもいいですか?
「え・・・どういうこと?」

「まさか・・・3P?」

私と勇吾君が顔を見合わせていると、さらにスーツを着た男2人がエレベーターから降りて来て、そのチンピラの後を追うように、同じ部屋へ入っていった。

「ええー?!どういうこと??」

かすかに男達の怒鳴り声が聞こえてきた。

そしてその声は次第に大きくなっていった。

「動くな!じっとしてろ!」

「うるせえ!このデコスケが!!」

「いいから黙って歩け、コラ。」

しばらくすると、スーツの男達に、チンピラ風の男と文香さんが身体をガッチリと掴まれながら、部屋の外へ出て来た。

そしてその手首には銀色に光る手錠・・・。

最後に響さんが、4人の後を追うように、部屋から出て来た。

響さんはその鋭い眼光を、ふと私達の方へ向け、驚愕の表情をした。

「芽衣・・・?!勇吾君も。」

響さんが早足で私達の元へ駆け寄って来た。

「こんなところで何をしてる。」

「あの・・・えーと。」

勇吾君がしどろもどろで頭を掻いた。

「もしかしてふたり・・・デートか?」

「違うっ!違います!!」

私はあわてて、響さんに向かって両手を振った。

「芽衣、目が赤い。泣いたのか?」

「えっと・・・・・・。」

「・・・話したいことは色々あるけど・・・今はちょっと手が離せない。後日ゆっくり、な。」

響さんはそう言って、その大きな右手で私の頬を優しく撫でたあと、さきほどの4人を追いかけて走って行った。
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