イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す
 
 母親は頭を下げた。紫はそんな母を見てびっくりして、駆け寄った。
 
 「お母さん。やめて。ごめんなさい。私のせいだよね。大丈夫、心配しないで……」
 
 「わかりました。紫さんのそういうところも私が好きなところです。私の周りの女性は割と高慢ちきな自信満々が大勢いました。紫みたいな真っ白で謙虚な子は本当にいません」
 
 紫はびっくりして光琉を見た。
 
 「高慢ちきって。先生ったら……」
 
 母は口元を押さえて笑っている。
 
 「細川さん。光琉の未熟さは私の育て方に原因があります。これからは、細川さんから私の至らない部分を今日のように叱ってやって下さい。今さら遅いかも知れませんが、おそらく細川さんに指摘されれば素直に聞けるはずです」
 
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