恋愛は苦手です。でも恋の神様やってます。
家に着いて、皆から豪勢なお出迎えをされまた気疲れ。なんでよーみんな!
今夜はお祝いだから、と夜ご飯まで豪勢だ。

「正式なお祝いは後日親族を集めてやりますからね♡」

いえ結構です。お父さんなんとか言ってやってくださいよ、もう何もしないでくれと!
空気のような父を睨みつけながら念を送った。

「まぁ……お祝いだから、な、唯。」
「そうよ、ちゃんとやらないと!当主の代替わりなのよ!私も昔やったわー。」
いやいやいや、派手好きなあなたと一緒にしないで。私はそーゆーの苦手なのよ……。

なんてゆー言い訳が通用するわけもなく。

色々考えるのも疲れてきたので今は食べることに集中することにした。
エビ・カニ・ウニ・いくら
大好物のオンパレードだ。こりゃたくさん食べとかないと。

もりもりもりもりもりもり
むしゃむしゃむしゃむしゃ

ありとあらゆる不満をすべて食欲に変えて一心不乱に食べていた。
すると母が言った。

「今日の夜9時にお客様がいらっしゃいます。唯、あなたも同席しなさい。」
「え!?よるくじ!?(眠いよ!?)」

あからさまにめんどくさいオーラを出した私に祖母は言った。

「唯、お前は今日から朝倉家の当主だ。私も、あんたのお母さんも先代から何も教わらずにいきなりやれと言われた。そんな思いをさせるのはかわいそうだから、親心で横について教えてやろうとしてるんだよ……それとも、ひとりでやるかい?」

ひとりで!!?
ってか、何も教わらないで出来るものなの!?一応家業だよね??教えてから引き継ぐもんだと思ってたよ!!

くそぉ……負けた。

「わかりました。では時間になりましたら客間に行きます……。」

私は観念して母に教わることにした。


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