危険な彼に焦がれて


だって、私は愛美を利用しているだけだから。


「珠那ちゃん、聞いて!今日もね、私中学生に間違えられたの!」


「そうなの?でも、前は小学生だったから、レベルアップしたんじゃない?」


「むぅ、そうだけど~!でも、ちゃんと高校生に見られたいよ!」


私とは対称に、愛美はピュアで純粋だ。


私の心が真っ黒だとしたら、愛美の心は真っ白。


愛美と一緒にいれば、私の心も真っ白になるかもしれないと思った。


でも、そんなことはなかったけど。


愛美は本当に純粋で綺麗で、それを私は時々妬んでいた。


もう私は真っ白になれないから。


黒が白になんてなるはずがない。


何で、私はそのことが分からなかったのか……

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