愛が芽生える刻　～リラの花のおまじない～
父親の話を聞いたユリアーネは従妹のキャサリンに手紙を書く。
内容はもちろんマスカレードに連れて行ってほしいという相談だ。
しばらくしてキャサリンから届いた手紙には、
王家からの招待状が来ているから、ぜひ一緒に行きましょうという返事だった。
ユリアーネは意気揚々と旅支度を整えると、
マスカレードの1週間前にはウィステリアへと出発した。

マスカレードではキャサリンに協力してもらって、
エルマーとの既成事実を作るのが目的だった。
そのためマスカレードに備えてキャサリンにあれこれと支持する必要がある。
キャサリンはユリアーネを姉のように慕っていたので、
自分の支持に素直に従ってくれて幸いだった。

そして当日、
マスカレード終盤に無事にエルマーを発見した。
その時点でエルマーはかなり酔っていたが、
ユリアーネとキャサリンはエルマーに酒を勧めて、
足元がおぼつかなくなるくらいさらに酔わせる。
そして計画通りにエルマーをキャサリンの家の近くのパブに連れ出した。

パブの中は陽気な客でにぎわっており、
誰もエルマーやユリアーネには注目していない。
2人とも仮面を外していたが、
エルマーはユリアーネの存在を全く認識できていないようだった。
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