さくらの記憶
第十一章 5月4日
「…さくら」

誰?私を呼ぶのは。

どうしてあなたは、私の名を知っているの?

私はあなたを知らないのに?

…いいえ、違う。

この声は、懐かしい。

懐かしくて、愛しくて、私の心を切なくさせる。

私の愛する人の声…
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