転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~

本番までの約1ヶ月間は本格的に発声やダンスの練習、体力作りに力を入れた。
元アイドル『クスフォードツインズ』として、そして、音楽のクスフォード家のものとして、完璧を目指す!!

「えええ!? すごい!!」

クスフォード家にヘンリー様が衣装を持って来てくれていた。
そして、レッスン室で僕達の練習を見て驚いている。

「何!? この歌とダンス!聴いたこともないし、見たこともないよ!ふたりの動きが早いし、揃ってる!しかも今、手を使わないで飛んで回転した!?? どういうこと!?」

「あれは転宙って技だ。ククッ!ほんと身軽だよなぁ。しかも、よくこんなに躍りながら歌えるよ」

ピアノを弾いてくれていた澪音も感心している。

「その派手な衣装も似合いすぎだよ!!」

今日は実際に衣装を着て動いてみた。
こんな衣装を着て歌って踊るのも久し振りだ。

「普段クールなルイ様の笑顔!貴重なものを見た!ルカ様の笑顔はいつもよりキリッとしてて、より王子様!そして、ふたり共うしろ姿ですら格好良く見える…。歌声も良い…。麗しの王子様達、素敵!!惚れたッ!!」

なんだかキャーキャーとはしゃいでしまったヘンリー様。

「はぁ、はぁ……。ヘンリー様の反応を見てると、この世界でも『ツインズ』の曲やダンスは大丈夫そうかな?ルイ」

「ふぅ…。そうだな。観ている人達全員がそうとは限らないだろうけどね」

「テンポがいいものを選んだから、楽しんでもらえたらいいね!」

タオルで汗を拭きながら一息つく。




< 162 / 187 >

この作品をシェア

pagetop