転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~
小さなクスフォードツインズ

「フンフフ~」

あ、また鼻歌で『ツインズ』の曲歌っちゃってた。
前世を思い出してからよくやってしまう。
でも思い出す前も『ツインズ』のダンスを踊ってたみたい。
『不思議なダンスね』なんて言われてたし。
心と体が覚えてたってことかな?

そうだ!
曲や歌詞を忘れないように書き留めておこう!
大好きな『クスフォードツインズ』は大切な思い出だ!

僕はクスフォード家の音楽室に向かった。
そしてピアノを弾き、大好きな『ツインズ』の曲を歌う。
やっぱりいい曲だ!僕は楽譜に書き始めた。

「大事なデビュー曲は……」

「何を書いているの?」

音楽室に入ってきたルイが、僕が書いている楽譜を覗く。

「『ツインズ』の曲を書いているんだよ。前世の記憶を思い出したら歌いたくなっちゃってさ」

「あー、なるほど。琉翔は『ツインズ』大好きだったもんね」

「琉生もでしょ?」

僕達は歌うことが大好きだった!
もちろんダンスも!
僕達の歌やダンスで皆が笑顔になってくれる!
そんな『ツインズ』のお仕事が大好きだった。
もうできないと思うと寂しいけど。

「ね、ここの歌詞ってさ、こっちが先だったよね?」

「違うよ、これだよ。ルカ、ここよく間違えてたよね」

ルイにクスリと笑われて、ルイも楽譜に書いてくれる。
ふたりでたくさん書いた。
ピアノを弾いて歌いながら、ひとつひとつの曲を懐かしく想う。


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