転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~

4.ルイside

「あっ!琉翔くん!待って」

走り去ったルカを目で追う僕達の元子猫ちゃんのフラン様。
僕はフラン様に向かって歩く。

「君はルカとどうなりたいの?」

「え?」

「僕達は普通に暮らしているんだ」

僕の発言にクラスの皆がザワリと騒いだ。

『いや、普通ではないよな?』
『あのふたりが普通だったら、私達はどうなんだ?』
『あんなキラキラした王子様達が普通なわけがないわ!』

コツリと靴を鳴らして僕はフラン様の前で立ち止まる。

「『ここでは』僕達は普通に暮らしているんだ」

ニコリともしない僕が少し怖いようだ。
ほら、アイドルの頃とは違うだろ?

「あ……」

フラン様は少しうしろに下がる。

「ルカのことを好きになるのは君の自由だけど、あのふたりの邪魔はしないで欲しいな」

今度はニコリと笑うとホッとした顔をした。

「琉生くん!あのね……」

僕に近づく素振りを見せたからピシャリと言う。

「今の僕の子猫ちゃんはシェイラだけだよ」

『キャアアアー!!!』

教室内は一気に騒がしくなった。

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