佐川くんは攻略対象

1話

そろそろ桜も散り終わるとき
私は新しい友達もでき、この生活にも慣れてきてこれからの高校生活は
なにより、私は攻略対象を見つけたのだ。
廊下の窓辺から学校のグラウンドを見下ろす
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綺麗な二重幅、女の子に引けを取らないほどの長いまつげ
レモンのように黄色に染まった髪
何もかもが私の興味を引いた
「な〜に、なべたんまた佐川くん見てんの?」
私に話しかけるこの子は友達の小澤美久
なべたん、とは私のあだ名で渡辺沙奈
「ほんとに神様佐川くんの顔に課金しすぎでしょ」
私の言葉にいちごミルクを吸いながら見下ろす美久
佐川くんはいわゆる1軍グループのようなものに所属している。
おかげで佐川くんの周りには美男美女でまぶしい。
「そんなに気になるなら話しかけてきたら〜?ほら、今斉木の方に注目寄ったし」
佐川くんは笑いながら斉木くんの話に耳を傾けている
____いやいや、ムリでしょ。
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