キミと絶対秘密の配信中!
 口をパクパクさせるだけの私に、ミコトちゃんはグイっと近づいて来て言った。

「ごまかしてもムダ。あたし気づいちゃったんだもん」

 ど、どうしよう!

(バレたらマズいでしょ! 今ならまだ『違う』って言っても間に合うはず――)

 私の頭の中は大忙しだ。でも必死に否定しようと、口を開いた。

「あ、あの。誰かと勘違い――」
「ううん! 勘違いなんかじゃない!」

 でもミコトちゃんは私の話なんか全然聞いていなかった。

 かぶせ気味に私の言葉を遮ったミコトちゃんは、突然私の手をぎゅっと握っていった。

 見れば目にはウルウル涙が溜まっている。

「あたし、『みこちゃま』です! 昨日も名前呼んでくれてありがとうございました!!」

 ――〝みこちゃま〟。私はその名前に聞き覚えしかない。

 「はるちゃんねる」の常連さん。
 いつも温かいコメントくれるリスナーさん。

「み、『みこちゃま』さん?!」
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