アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~
 このときになって初めて、わたしたちがいまいる辺りがテラス席の中でも特別な区画、つまりVIP席だと言うことに気がついた。

 だから向こうの方はお客さんがいっぱいいるのに、ここら辺りはわたしたちだけだったのね。

 ほんとうにいまさらだけど。

 それはともかく、ジロジロ見てはいけないと思いつつ、ほんとうの意味での怖いもの見たさでついつい盗み見してしまう。
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