アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~
「ニャーオ」

 そのとき、主寝室の方からシャーロットが入って来た。そして、わたしたちの足許まで来るとお座りをした。

「ニャオーン」

 わたしたちを見上げ、呑気に鳴く。

「コリン、その、この前の夜のことだけど、なにかあった?」

 そのタイミングで、なぜかストレートに尋ねていた。

「なっ、なんだって? ああ、あの夜……」

 コリンのムダに美しい顔が真っ赤になり、視線を泳がせた。
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