アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~

ド派手な親たち

「はあ? なんなの、坊や?」
「笑っちゃうわ。どこのだれよ?」

 ド派手少女たちは、いっせいに笑い始めた。そのけたたましい笑い声は、耳に痛いくらい。

「ぼくは、アッシュフィールド公爵家の嗣子。わざわざ弔問に訪れたのに、こんな陰湿な虐めを見せられるとは思いもしなかった」

 ヘンリーは、じつに堂々としている。

 彼のことを少しだけ見直した。

「アッシュフィールド公爵? ねえ、知ってる?」
「きいたことないわよ。あんたは?」
「わたしも。だけど、公爵? 侯爵? とにかく、わたしたちよりもずっと上位貴族にかわりはないわよね?」
「そうだけど……。でも、どうしてそんな家柄の坊やがそんなゴミみたいな()をかばうわけ? それに、これは陰湿な虐めなんかじゃないわ。明るく健全ないびりよ」
「それよそれ。明るく健全なってやつ」

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