アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~
 そんなふうに。

 三人とも上部だけ心配してくれているわりには、真に迫っている。

 さすがはプロの仕事人よね。

 その演技力に舌を巻いた。

 が、いまはわたしだけにかまってもらうわけにはいかない。むしろらわたしなんかどうでもいい。

 いま、ほんとうにだれかが必要なのは、わたしではなくノーラ。

 そう。彼女に寄り添う必要がある。

 というわけで、メイド役三人を説得し、彼女のお世話をするのを手伝わせてもらった。

 とりあえず、彼女をお風呂に入れ、夜着はわたしの分を使ってもらうことにした。料理人役のカイルがサンドイッチを作り、カモミールティーを淹れてくれた。

 ノーラは、無言のままあっという間に完食した。

 どうやら、ろくに食べさせてもらえなかったらしい。

 そこでやっと彼女も落ち着いたのか、寝台の上でちょこんと座って足をブラブラし始めた。

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