アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
 誰かに甘えることが苦手で、ひとりでいるのが性に合っていると思っていた。けれど、大都と恋をして自分に欠けていたものに気づかされた。
 一線を引いたような母との関係も、自分の頑なな姿勢がもたらした結果だったのかもしれない。
 
 その証拠に自分から助けを求めれば、喜んで手を差し伸べてくれる。

「母さん、大都に出会わせてくれてありがとう。私、大都に出会ってから自分のダメなところに向き合うことが出来たの。それで、自信もついて自分を大切にしようと思えた。今回、予定外に妊娠して戸惑ったけれど後悔はしていないわ」

 私の言葉を聞いて、母は満足気にうなづく。

「見ればわかるわ。あなた以前より表情も柔らかくなって、綺麗になったもの。素敵な恋は人を成長させるのよ。それに、ヒロくんなら派手な外見に寄らず、一途だから安心よ。きっと、素敵な家族になれるはず。由香里も意地を張らずに、上手く甘えなさい」

 意地を張らずに、上手く甘えるは私の苦手とするところ。
 さすが母親、最後は私の痛いところをつく。

「う、うん」

 戸惑いながら返事をすると、母はチラリと私を見ながら細く息を吐き出し、心境を語る。

「あー、初孫はうれしいけれど、”おばあちゃん”って響きは、まだまだ若いつもりでいたのに一気に年を取ったようで複雑だわ」

 美魔女の悩みは尽きない。
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