アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
はぁー、朝からダメだって言ったのに……。
若さって怖い。

クッタリと体に力が入らなくなった私は、洗面台の前に置かれたスツールに座り瀕死の状態だ。

前言撤回。
休みの日にずっとイチャイチャしたら、確実に死ぬ。
この体力オバケめ!

「お水持って来たから」

「ん……」

短く返事をして、洗面台の大理石に突っ伏したまま動かずにいた。
大理石のひんやりした感触は火照った体に心地よく、腕を持ち上げるのもダルい。

すると、ペットボトルのキャップがパキッと外れる音がして、私は体を支えられた。
大都の顔が近くなり、唇に柔らかい感触がする。そして、渇いた口の中に冷たい水が注がれた。

コクンとそれを飲みくだし、やっと気力が戻ってくる。

「ごめん、無理させた」

今のタイミングなら怒ってもいいはずのなのに、すでに 叱られたワンコみたいに、うなだれている大都をちょっと可愛いと思ってしまう。

「ん……大丈夫よ」

「良かった。もう一口飲んで」

唇が重なると、冷たい水が流れ込んでくる。
気持ち良い。

頭の中が甘く痺れる。
恋愛脳になってしまった私は、この先どうなるんだろう。

でも、心が温まるような、こそばゆい感じは悪くない。
< 61 / 211 >

この作品をシェア

pagetop