クールな黒淵くんは甘い。
君はあったかい
  

「おっはよ〜!ゆいっち!!あれ、なんか今日テンション低め?」


「そうなんだよねぇ……。」


アキちゃんこと、佐々木 明希(ささき あき)は、今日もテンションも女子力も高い。

この学園での数少ない女子であり、私の親友の彼女のテンションにいつもならついていけるが、今日は無理だ。


昨日、あのことがあってから私は朝、黒淵くんと話すのが初めて嫌で朝早くに出た。別に黒淵くんが嫌いなわけじゃない、気まずいだけ。

ありゃりゃと言って私の隣の席に座った彼女は、いまだに机にうつ伏せる私に「そういえば」と続けた。


「昨日も巻き込まれたんだっけ。蒼(あおい)から聞いたよ。その様子じゃあ怪我はしてないみたいだったけど。なんかあったん?」


蒼とは、真野 蒼(しんや あおい)くんのことでSSSに所属している、弟系イケメン男子。

そして今話ている、アキちゃんの彼氏だ。そりゃアキちゃん顔面も勉強も実技も偏差値高いもんな…。

そんな完璧な彼女に私は縋るしかない。ガバっと顔をあげ、半泣きになりながらメイの肩を揺さぶる。


「そうなんだよ〜〜〜!私、わたし黒淵くんに嫌われたかもしれないぃ…。」


「はあ!?」

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