私に愛を教えてよ





「私はもう、関わらないつもりです。」


「でも、昼誘われてるんじゃないの?昨日も今日も生徒会室で食べてくるって言ってたけど。」


「今日は………行かないです。」


「そうなんだ。」




私は使っていた席に忘れ物を取りに行く。
もう彼は教室に戻ってるかな。


別れの挨拶をしてドアを開けようと手を伸ばすと、朝倉先輩が私の手を掴む。




「じゃあ、今日は俺と一緒に食べない?」


「え…?私と朝倉先輩が…?」


「場所は……ここにしよ。実糸に見つかったら殺されるから。」


「え、いや、なんで私と……?」


「実糸のこと関係なしで、琉依ちゃんにすげー興味津々だから。」


「なるほど……?」


「じゃあ、また昼放課ね。」




そう言い残して、スタスタと化学室を出ていってしまった。


あれ?なんかもう一緒に食べることになってる?私、まだ何も言ってないのに…。




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