アタシはヒミコ
二神山の方角から地響きが起こった。
その音が次第に大きくなり、一気に村を飲み込んだ。
サルタは暫しの間、何が起きたのか分からなかった。
ふと我に返り慌てて表に出て見ると、大量の土石流が村を覆っていた。
彼の家は高台に在ったため、難を逃れたが、大半の家は埋まっていた。
「ト・トヨ?!」
いきなり、彼の全ての脳細胞がトヨの無惨な姿を
形作った。
「うおぁー!」
サルタは三日三晩必死に泥を掻き分け、岩をおこして探したが、トヨの姿は見つからなかった。
サルタは爪の剥がれた手と村の惨憺たる有り様を見つめ、号泣した。
その音が次第に大きくなり、一気に村を飲み込んだ。
サルタは暫しの間、何が起きたのか分からなかった。
ふと我に返り慌てて表に出て見ると、大量の土石流が村を覆っていた。
彼の家は高台に在ったため、難を逃れたが、大半の家は埋まっていた。
「ト・トヨ?!」
いきなり、彼の全ての脳細胞がトヨの無惨な姿を
形作った。
「うおぁー!」
サルタは三日三晩必死に泥を掻き分け、岩をおこして探したが、トヨの姿は見つからなかった。
サルタは爪の剥がれた手と村の惨憺たる有り様を見つめ、号泣した。