堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

 それから時間が過ぎ、試験を受け…、前期1日目の試験を終えた。

 束の解答用紙を持った国語の先生が、教室から出て行く。

「粉被り、出来た?」

 後ろの席の蓮翔が聞いてきた。
 わたしは後ろを振り返る。

「うん、バッチリッ!!」
「蓮翔がけっこう回答に出てきたよっ!!」

「え?」

「蓮翔は?」

「もちろん」
「じゃあ、粉被りの補習終わるまで図書室で明日の勉強してるよ」

「分かった」

 蓮翔や生徒達がぞろぞろと教室から出て行く。

 わたしは担任の今田先生と2人きりになった。

「石黒、今からHRの補習を始める!!」

「はいっ」

 今田先生は昨日HRで話した内容をそのまま話し終えると、
 わたしの隣の椅子に腰掛けて足を組む。

 そして、 口をわたしの耳元まで近づけ囁くように、

「ところで、禁断の階段はどこまで上った?」

 と聞いてきた。

「えっ?」

「教えろ」

「お、教えろと言われましてもっ……」

 わたしがそう言うと、今田先生はわたしの顎に人差し指を当てながら迫ってきた。

「ほぉ。単位が欲しくないと?」

「わ、分かりましたっ、話します……」

「宜しいっ」
 今田先生はそう言ってわたしの頭をぽんと叩いた。
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