新そよ風に乗って 〜慈愛〜
そう言って高橋さんは頷くと、直ぐに車を降りて助手席のドアを開けてくれた。
ショッピングセンターの中の、どんなショップに行くのだろう?
いろんなショップが立ち並んでいて、寄りたい衝動に駆られながらもグッと堪えて高橋さんと並んで歩いている。
「ショップが沢山ありますねぇ。この中にある、ショップに行かれるんですか?」
「ああ」
「何のショップなんですか?」
高橋さんが寄りたいショップが、どんなショップなのか凄く興味があった。
「俺の分身」
俺の分身?
高橋さんはそう言って、フワッと笑った。
「俺の分身……ですか?」
「そう。正確には、俺の新しい分身探し」
俺の新しい分身探し?
それって、いったい……何?
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