お馬鹿な君の世話係。

やっぱり、この寮で良かった。

美波達と友達になって良かった。


初めて受け入れてもらえた気がした。


「みんな、ありがとう…。」



――――――――――――

普通に喋ってる……。


俺は、おかしいのかもしれない。

やっぱり、馬鹿なのかも。


昼休みが終わって。

保健室で、また2人きり。

凛は、とても喜んでいた。


「今日の棗、すごく優しかった。」

凛が嬉しそうに言う。


嬉しいはずなのに。

この気持ちは、何だ。


「…ねぇ、君聞いてる?」

凛が言う。


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