狼の目に涙
『先生!佐々原くんが起きそうです!』
その場にいなかったお母さんとお父さんも呼んで、先生が佐々原くんが本当に起きそうか診てくれているけど、
先生の顔は良い表情とは言えない。
「どうですか、先生?」
「うーん…。申し上げにくいですが、考えられるのは反射ですね」
『…反射?』
「目を覚ましたわけではなく、何かしらの外部からの刺激に、無意識に体が反応したんでしょう。でもこれは良いことですから。刺激が伝わっている証拠です」
そう言った先生は、明るい表情で病室を出ていった。