またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「春ですな」

「冬だから」

 ポツリと呟く塩谷さんに、すかさず突っ込む。

「お相手はどちらで?」

 興味津々の舎人さんが、私にズズイと近づく。

「ち、違うから」

「違うとは?」

「恋じゃないから」

 __恋。
 その言葉に、無意識に皇子の顔が浮かぶ。そんな自分が怨めしい。

「そうですか。恋患いではないのですか」と、つまらなさそうな顔の塩谷さんをキッと睨む。
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