またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「すまなかった」

 髪の毛から熱が離れていく。その切なさに唇を噛み締めた。

 未来はやっぱり幸せだったのかもしれない。便利だしこの世界よりも自由。自分に恋愛できる未来はとても幸せだった。

 だけど私にとって命が生き方がどんなに縛られていようと、この世界は未来よりも輝いて見える。

 どんなに自由でも未来の世界には、私をこんな気持ちにさせる人はどこにもいないから。

 ……私は、馬鹿だ。

 だけど気づいた時には、もう既に遅かった。
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