夏恋サテライト

「泣かないで美紗、私生きてる」


「死んでたら私あの人のことどうしてたか分かんないよ…!」


「怖いこと言わないで、私天使舞川美紗を犯罪者にはしたくないな」




よしよしなんて美紗を宥めているうちに恭ちゃんも登校してきて


気まずくて目を逸らした私に容赦なく詰め寄ってきた。





「おはよう」


「…おはよう、恭ちゃん。痛いよ」




むにっと右頬をつねられて、目を逸らしたことをちょっと反省。





気まずく思っていたのは私だけだったみたい。


恭ちゃんはいつもと変わらずに接してくれている。




「もう学校来ないと思ったぁ…!」


「泣かないで美紗、美紗の彼氏に刺されちゃう」


「先輩そんなことしないよぉ…!」




久しぶりの美紗、しかも泣きつかれてるなんてこんな状況は幸せだな。



学校来てよかったな〜

…なんて、私の脳みそはそこまで単純にはできていない。




なぜならここ最近の不運さは世の中の全不幸体質の皆さんもびっくりするくらいだと思うから。




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