パーフェクトな警視にごくあま逮捕されました
高級ブランド品が一揃えで驚いてしまう。

「ほんと、謎だよね……」

着ているスーツもあれ、たぶん高級フルオーダーだし。
身につけているものもひと目でわかるハイブランド品。
ぽんとこうやって、スイート、しかも広さからいって最上級の部屋に泊まったり、若き官僚で片付けるには無理がある気がするんだよね……。

化粧まで済ませて寝室を出たときには、駒木さんもほとんど身支度が済んでいた。

「朝食もルームサービスを頼んであるけど、いいかい?」

「はい、ありがとうございます」

ほんと、気が利く人で、こういう人が旦那様だったら楽だろうな……。
いや、私が駒木さんを好きになるとかないんだけど!

まもなくして運ばれてきた朝食は、無難な洋食セットだった。

「駒木さん。
その、ありがとうございました」

おかげで、あんなに落ち込んでいた気持ちは浮上している。
それに、頑張ろうって気にさせてくれた。

「花夜乃さんが元気になったんなら、僕は嬉しいよ」

締まらない顔でふにゃんと嬉しそうに彼が笑う。
その顔を見たら、私まで嬉しくなっちゃうのはなんでだろう?

「あのね、花夜乃さん」

食べ終わり、ナプキンで口を拭った彼は改まって私の顔を見た。
おかげで、背筋が伸びる。

「花夜乃さんが話さないなら、僕はなにも聞かない。
だから昨日は、なにも聞かなかった。
でも、僕はいつでも花夜乃さんの味方だよ。
愚痴でも弱音でも、なんでも吐いて、僕を利用していいからね」

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