【大幅改訂版】女王蜂〜魔女になってしまった花嫁さん
第18話
2016年５月13日の夕方５時半頃であった。
ところ変わって、西大寺《さいだいじ》にあるあいつの家にて…
あいつの弟・よしあきが工場の仕事を終えて帰宅した。
義弟（よしあきは義弟と表記する）は、晩ごはんが用意されていたのでごはんを食べようとした。
しかし、妹のちかこが『待って…』と言うて止めた。
義妹（ちかこは義妹と表記する）は、義弟に対してあいつの長男が塾へ行く時間だから先に食べさせてと言うた。
義弟は『オレの食べる分がない!!』と言うて怒った。
義妹は、義弟に対してあいつの長男が一生懸命になって勉強をがんばっているから応援してあげてとやさしく言うた。
しかし、義弟はものすごく怒った声で『ふざけるな!!』と言うた。
義妹は、ものすごく困った声で言うた。
「よしあきお兄ちゃん…(まさあきの長男）の塾へ行く時間が来るから先に食べさせてと言うたのにどうして怒るのよぉ…」
「ふざけるな!!（まさあきの長男）は何をしに塾へ行くのだ!!」
「（まさあきの長男)は、おとーさんのような立派な警察官になりたいというてるのよ…警察官になるためには、警察学校に行くのよ…警察学校に受かるためには一生懸命に勉強をしないといけないのよ…」
「ちかこ!!オドレええかげんにせーよ!!」
「よしあきお兄ちゃん!!」
あいつの長男は、ごはんを食べた後『いってきまーす…』と元気な声で言うて家を出た。
あいつの長男は、警察官になって、県民から尊敬される人になりたい…
…と言うてた。
しかし、あいつの長男は学習塾に行ってるけど勉強はしていなかった。
５月に入った辺りから、あいつの長男は勉強をさぼるようになった。
『行ってきまーす』と言うて元気よく家から出て行くところまではいいが、まっすぐ塾には行かなかった。
あいつの長男は、あいつとアタシが再婚した直後からタンパク眼（にらんだ目つき）であいつをにらみつけるようになった。
あいつの長男が警官になりたいと言うたのは、大ウソだった。
この時、あいつの長男はどうしょうもないひねくれ者になった。
その頃であった。
あいつは、岡山市中区内に酒場街にあるナイトクラブにいた。
終身県警本部長に就任したあいつは、ゴーマンな態度を取るようになった。
同時に、夜遊びのひんどが多くなった。
その上にあいつは、スケジュール帳に記載されている予定をメチャクチャに変更するなど…スケジュール管理が超ルーズになった。
あいつが県警本部に出向いた日は、初日だけであとは一日も出なかった。
あいつは、県警の会計に大穴をあけて、ノミウツカウのドーラクザンマイにのめり込んだ。
その上に、あいつは地方の警察署の婦人警官にセクハラをするなど…の悪いこともしていたようだ。
なんでアタシは、あんな極悪人と再婚したのか…
大失敗したわ…
話は変わって…
この日も、あいつはナイトクラブのホステスさんたち15人をはべらせていた。
この時、店のスタッフさんがやって来て『まもなく時間が来るのでお席を空けてください…』と言うた。
だが、あいつは百万円の束を店のスタッフさんに出して延長を申し出た。
その後も、延々とホステスさんたちをはべらせた。
深夜３時頃であった。
あいつは、夜の道をのんびりと歩きながら家路に向かった。
それから20分後であった。
あいつの前に、突然黒のキャデラックが停止した。
あいつは、キャデラックから降りてきたヤクザの男たちに取り囲まれた。
ヤクザの男たちは、アタシの知人で高松にある長州組系の暴力団組織のヤクザたちである。
「オドレ!!よくも組長の女《レコ》をドロボーしたな!?」
「ちょっと待ってくれ…なんのことだ…」
「連れてゆけ!!」
やくざの男たちは、あいつをはがいじめにしたあと無理やり車に押しこめた。
その後、彼らが乗っているキャデラックは、猛スピードで走り去った。
またところ変わって、あいつの実家にて…
この時、あいつの長男が通っている塾の先生から電話があった。
塾の先生は、オタオタした声で『（まさあきの長男）くんは、まだ帰っていませんか…』というた。
電話の応対は義妹がしていた。
そんな時に、アタシが帰宅した。
アタシは、ネイビーのトップスのながそでの下の長い丈の部分をくくってへそ出しにして、下は黒のボブソンのデニムパンツ姿で、赤茶色のバッグを持っていた。
義妹は、心配そうな声でアタシに言うた。
「しほこさん…今帰って来られたのですか!?」
「何なのよ一体!!アタシはしんどいから寝かせてよ!!」
「しほこさん!!さっき学習塾から電話がかかって来たのですよ!!(まさあきの長男)がまだ帰っていないので、心配になっていると…」
「はぐいたらしいわね!!ゲジゲジのクソガキがまだ帰宅していないことを何でアタシに言うのよ!!」
「しほこさん、しほこさんはそれでもおかーさんですか!?」
「えらそうに言うな!!アタシはおかーさんをとっくにやめた女よ!!…塾へ行く塾へ行く塾へ行く塾へ行く塾へ行く…クソガキはなんのために塾に行ってるのよ!!」
「しほこさん!!(まさあきの長男)くんは、おとーさんのような立派な警察官になるために塾へ行っているのよ!!」
「ふざけるな!!あのゲジゲジは県警本部の終身本部長になったとたんにゴーマンな態度を取るようになったのよ!!県民の生命財産を守るべき立場の人がゴゼンサマになるまで夜遊びをする!!政治家とグルになって悪いことをした!!婦人警官にセクハラする!!フショウジが発覚して立場が危うくなったら知人のヤーサンの事務所の組長に助けを求める…それで終身本部長なんてふざけてるわよ!!」
「しほこさん!!どうして長兄《おにい》をボロクソに言うのですか!?長兄《おにい》は、なにもかもガマンして生きてきたのよ!!」
「やかましいわね!!国家公務員の資格を持っているだけのナマクラなんかに県民の生命財産を守る資格なんかないわよ!!」
「しほこさん…長兄《おにい》はメッシホウコウで一生懸命になって働いていたのよ!!」
「ぶっ壊してやる!!」
(グシャッ!!グシャッ!!)
思いきりブチ切れたアタシは、端にあった顔そり用のカミソリで義妹の顔をズタズタに切り裂いた。
顔を切り裂かれた義妹は、洗面所へ逃げ込んだ。
この時、洗面所からし烈な悲鳴が響いた。
「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
義妹の顔は、両方のほっぺたの傷が大きく開いた。
傷口から、大量の血液があふれ出た。
ダイニングにいるアタシは、ひねくれた表情で500ミリリットル缶のアサヒスーパードライをのんでいた。
そこへ、あいつの長男が帰宅した。
（パチーン!!パチーン!!パチーン!!）
思い切りブチ切れたアタシは、あいつの長男の顔を平手打ちで激しく叩いた。
なによその目つきは…
（あいつの長男）はうざいのよ!!
ふざけるな!!
アタシは、よりし烈な力を込めてあいつの長男をボコボコに殴りつけた。
あいつの長男はビービービービー泣き出したが、アタシは殴るけるの暴行を加えた。
ふざけるな!!
ナマケモノ!!
役立たず!!
……………
翌朝のことであった。
義妹の顔がするどい刃物で切り裂かれた傷を見た義父母がひどくおたついた。
「ちかこ!!」
「ああ、ちかこちゃん!!」
「どうしたのだ!?誰にやられたのだ!?」
義父母の呼びかけに対して、義妹はひとことも答えなかった。
おり悪く、この日は義妹のお見合いの日だった。
義父母は、さらに大パニックを起こした。
「ああ、あなた…」
「どうしよう…きょうはちかこのお見合いの日だぞ!!」
「あなた、きょうは中止にしましょう。」
「中止…」
「こんな顔で、先方さんのご家族に会うのはよくないわよ!!」
「それじゃあどうするのだ!!代わりの日取りはないのだぞ!!先方さんにどうやって事情を説明するのだ!!」
「あなたが説明しなさいよ!!」
「お前が説明しろ!!」
アタシが義妹の顔にカミソリを切りつけた事件が原因でお見合いは中止になった。
義妹は、病院へ行ってキズの手当てを受けた。
義妹は、顔に50針を縫う大ケガを負った。
その日の夜であった。
アタシと義母は、イビツな嫁姑ゲンカを起こした。
義母は、アタシに対して義妹の顔にカミソリでズタズタに切りつけたことをツウレツにヒナンした。
思い切りブチ切れたアタシは、ブ義母に対してボロクソに言いまくった。
「しほこさん…どうしてくれるのよ!!うちの大事な娘を傷つけたからもう許さないわよ!!」
「はぐいたらしいシュウトメね!!ちかこがアタシにイチャモンをつけたから顔を切り裂かれたのよ!!義母さまもアタシにイチャモンをつけたからぶっ殺すわよ!!」
「はぐいたらしいって、どういう意味よ!!」
「ムカつくと言うことよ!!」
「しほこさん!!」
「やかましいクソシュウトメ!!アタシは沼隈《クソバカ》がどーしてもと言うからあんたのセガレと仕方なく再婚したのよ!!もう怒ったわよ!!あんたもアタシにいちゃもんつけたから、そのうち殺すわよ!!」
アタシが言うた言葉に対して、義母は『うちらの家族を殺すつもりならば出ていって!!』と怒鳴りつけた。
ジョートーよ!!
出ていくわよ!!
あんな極悪人と再婚して大失敗したわ!!
それから４時間後であった。
アタシは、着替えと必要な道具を詰めたサックスバーの大型スーツケースとさいふとスマホと貴重品が入っている赤茶色のバッグを持って再び家出した。
(ブーン!!ブーン!!ブーン!!ブーン!!ブーン!!ブーン!!)
アタシの乳房《むね》の奥にいるスズメバチたちが、再び増殖を始めた。
スズメバチたちは、より強力な毒をたくわえていた。
もうだめ…
ガマンできないわ…
やっつけてやる…
あいつの家の家族と親類縁者たち全員を血の池地獄へ墜《お》として焼き殺してやる!!
スズメバチの女王になったアタシは、あいつとあいつの家族と親類縁者たちを呪い殺すと訣意《けつい》を硬《かた》めた。
その一方で、アタシは高松にいた時に出入りしていたやくざ組織に目をつけられていた。
組織に利用される前にどうにかしないと…
不安とあせりを抱えている中で、アタシの遺恨劇・第２幕が始まった。
ところ変わって、西大寺《さいだいじ》にあるあいつの家にて…
あいつの弟・よしあきが工場の仕事を終えて帰宅した。
義弟（よしあきは義弟と表記する）は、晩ごはんが用意されていたのでごはんを食べようとした。
しかし、妹のちかこが『待って…』と言うて止めた。
義妹（ちかこは義妹と表記する）は、義弟に対してあいつの長男が塾へ行く時間だから先に食べさせてと言うた。
義弟は『オレの食べる分がない!!』と言うて怒った。
義妹は、義弟に対してあいつの長男が一生懸命になって勉強をがんばっているから応援してあげてとやさしく言うた。
しかし、義弟はものすごく怒った声で『ふざけるな!!』と言うた。
義妹は、ものすごく困った声で言うた。
「よしあきお兄ちゃん…(まさあきの長男）の塾へ行く時間が来るから先に食べさせてと言うたのにどうして怒るのよぉ…」
「ふざけるな!!（まさあきの長男）は何をしに塾へ行くのだ!!」
「（まさあきの長男)は、おとーさんのような立派な警察官になりたいというてるのよ…警察官になるためには、警察学校に行くのよ…警察学校に受かるためには一生懸命に勉強をしないといけないのよ…」
「ちかこ!!オドレええかげんにせーよ!!」
「よしあきお兄ちゃん!!」
あいつの長男は、ごはんを食べた後『いってきまーす…』と元気な声で言うて家を出た。
あいつの長男は、警察官になって、県民から尊敬される人になりたい…
…と言うてた。
しかし、あいつの長男は学習塾に行ってるけど勉強はしていなかった。
５月に入った辺りから、あいつの長男は勉強をさぼるようになった。
『行ってきまーす』と言うて元気よく家から出て行くところまではいいが、まっすぐ塾には行かなかった。
あいつの長男は、あいつとアタシが再婚した直後からタンパク眼（にらんだ目つき）であいつをにらみつけるようになった。
あいつの長男が警官になりたいと言うたのは、大ウソだった。
この時、あいつの長男はどうしょうもないひねくれ者になった。
その頃であった。
あいつは、岡山市中区内に酒場街にあるナイトクラブにいた。
終身県警本部長に就任したあいつは、ゴーマンな態度を取るようになった。
同時に、夜遊びのひんどが多くなった。
その上にあいつは、スケジュール帳に記載されている予定をメチャクチャに変更するなど…スケジュール管理が超ルーズになった。
あいつが県警本部に出向いた日は、初日だけであとは一日も出なかった。
あいつは、県警の会計に大穴をあけて、ノミウツカウのドーラクザンマイにのめり込んだ。
その上に、あいつは地方の警察署の婦人警官にセクハラをするなど…の悪いこともしていたようだ。
なんでアタシは、あんな極悪人と再婚したのか…
大失敗したわ…
話は変わって…
この日も、あいつはナイトクラブのホステスさんたち15人をはべらせていた。
この時、店のスタッフさんがやって来て『まもなく時間が来るのでお席を空けてください…』と言うた。
だが、あいつは百万円の束を店のスタッフさんに出して延長を申し出た。
その後も、延々とホステスさんたちをはべらせた。
深夜３時頃であった。
あいつは、夜の道をのんびりと歩きながら家路に向かった。
それから20分後であった。
あいつの前に、突然黒のキャデラックが停止した。
あいつは、キャデラックから降りてきたヤクザの男たちに取り囲まれた。
ヤクザの男たちは、アタシの知人で高松にある長州組系の暴力団組織のヤクザたちである。
「オドレ!!よくも組長の女《レコ》をドロボーしたな!?」
「ちょっと待ってくれ…なんのことだ…」
「連れてゆけ!!」
やくざの男たちは、あいつをはがいじめにしたあと無理やり車に押しこめた。
その後、彼らが乗っているキャデラックは、猛スピードで走り去った。
またところ変わって、あいつの実家にて…
この時、あいつの長男が通っている塾の先生から電話があった。
塾の先生は、オタオタした声で『（まさあきの長男）くんは、まだ帰っていませんか…』というた。
電話の応対は義妹がしていた。
そんな時に、アタシが帰宅した。
アタシは、ネイビーのトップスのながそでの下の長い丈の部分をくくってへそ出しにして、下は黒のボブソンのデニムパンツ姿で、赤茶色のバッグを持っていた。
義妹は、心配そうな声でアタシに言うた。
「しほこさん…今帰って来られたのですか!?」
「何なのよ一体!!アタシはしんどいから寝かせてよ!!」
「しほこさん!!さっき学習塾から電話がかかって来たのですよ!!(まさあきの長男)がまだ帰っていないので、心配になっていると…」
「はぐいたらしいわね!!ゲジゲジのクソガキがまだ帰宅していないことを何でアタシに言うのよ!!」
「しほこさん、しほこさんはそれでもおかーさんですか!?」
「えらそうに言うな!!アタシはおかーさんをとっくにやめた女よ!!…塾へ行く塾へ行く塾へ行く塾へ行く塾へ行く…クソガキはなんのために塾に行ってるのよ!!」
「しほこさん!!(まさあきの長男)くんは、おとーさんのような立派な警察官になるために塾へ行っているのよ!!」
「ふざけるな!!あのゲジゲジは県警本部の終身本部長になったとたんにゴーマンな態度を取るようになったのよ!!県民の生命財産を守るべき立場の人がゴゼンサマになるまで夜遊びをする!!政治家とグルになって悪いことをした!!婦人警官にセクハラする!!フショウジが発覚して立場が危うくなったら知人のヤーサンの事務所の組長に助けを求める…それで終身本部長なんてふざけてるわよ!!」
「しほこさん!!どうして長兄《おにい》をボロクソに言うのですか!?長兄《おにい》は、なにもかもガマンして生きてきたのよ!!」
「やかましいわね!!国家公務員の資格を持っているだけのナマクラなんかに県民の生命財産を守る資格なんかないわよ!!」
「しほこさん…長兄《おにい》はメッシホウコウで一生懸命になって働いていたのよ!!」
「ぶっ壊してやる!!」
(グシャッ!!グシャッ!!)
思いきりブチ切れたアタシは、端にあった顔そり用のカミソリで義妹の顔をズタズタに切り裂いた。
顔を切り裂かれた義妹は、洗面所へ逃げ込んだ。
この時、洗面所からし烈な悲鳴が響いた。
「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
義妹の顔は、両方のほっぺたの傷が大きく開いた。
傷口から、大量の血液があふれ出た。
ダイニングにいるアタシは、ひねくれた表情で500ミリリットル缶のアサヒスーパードライをのんでいた。
そこへ、あいつの長男が帰宅した。
（パチーン!!パチーン!!パチーン!!）
思い切りブチ切れたアタシは、あいつの長男の顔を平手打ちで激しく叩いた。
なによその目つきは…
（あいつの長男）はうざいのよ!!
ふざけるな!!
アタシは、よりし烈な力を込めてあいつの長男をボコボコに殴りつけた。
あいつの長男はビービービービー泣き出したが、アタシは殴るけるの暴行を加えた。
ふざけるな!!
ナマケモノ!!
役立たず!!
……………
翌朝のことであった。
義妹の顔がするどい刃物で切り裂かれた傷を見た義父母がひどくおたついた。
「ちかこ!!」
「ああ、ちかこちゃん!!」
「どうしたのだ!?誰にやられたのだ!?」
義父母の呼びかけに対して、義妹はひとことも答えなかった。
おり悪く、この日は義妹のお見合いの日だった。
義父母は、さらに大パニックを起こした。
「ああ、あなた…」
「どうしよう…きょうはちかこのお見合いの日だぞ!!」
「あなた、きょうは中止にしましょう。」
「中止…」
「こんな顔で、先方さんのご家族に会うのはよくないわよ!!」
「それじゃあどうするのだ!!代わりの日取りはないのだぞ!!先方さんにどうやって事情を説明するのだ!!」
「あなたが説明しなさいよ!!」
「お前が説明しろ!!」
アタシが義妹の顔にカミソリを切りつけた事件が原因でお見合いは中止になった。
義妹は、病院へ行ってキズの手当てを受けた。
義妹は、顔に50針を縫う大ケガを負った。
その日の夜であった。
アタシと義母は、イビツな嫁姑ゲンカを起こした。
義母は、アタシに対して義妹の顔にカミソリでズタズタに切りつけたことをツウレツにヒナンした。
思い切りブチ切れたアタシは、ブ義母に対してボロクソに言いまくった。
「しほこさん…どうしてくれるのよ!!うちの大事な娘を傷つけたからもう許さないわよ!!」
「はぐいたらしいシュウトメね!!ちかこがアタシにイチャモンをつけたから顔を切り裂かれたのよ!!義母さまもアタシにイチャモンをつけたからぶっ殺すわよ!!」
「はぐいたらしいって、どういう意味よ!!」
「ムカつくと言うことよ!!」
「しほこさん!!」
「やかましいクソシュウトメ!!アタシは沼隈《クソバカ》がどーしてもと言うからあんたのセガレと仕方なく再婚したのよ!!もう怒ったわよ!!あんたもアタシにいちゃもんつけたから、そのうち殺すわよ!!」
アタシが言うた言葉に対して、義母は『うちらの家族を殺すつもりならば出ていって!!』と怒鳴りつけた。
ジョートーよ!!
出ていくわよ!!
あんな極悪人と再婚して大失敗したわ!!
それから４時間後であった。
アタシは、着替えと必要な道具を詰めたサックスバーの大型スーツケースとさいふとスマホと貴重品が入っている赤茶色のバッグを持って再び家出した。
(ブーン!!ブーン!!ブーン!!ブーン!!ブーン!!ブーン!!)
アタシの乳房《むね》の奥にいるスズメバチたちが、再び増殖を始めた。
スズメバチたちは、より強力な毒をたくわえていた。
もうだめ…
ガマンできないわ…
やっつけてやる…
あいつの家の家族と親類縁者たち全員を血の池地獄へ墜《お》として焼き殺してやる!!
スズメバチの女王になったアタシは、あいつとあいつの家族と親類縁者たちを呪い殺すと訣意《けつい》を硬《かた》めた。
その一方で、アタシは高松にいた時に出入りしていたやくざ組織に目をつけられていた。
組織に利用される前にどうにかしないと…
不安とあせりを抱えている中で、アタシの遺恨劇・第２幕が始まった。
