迷惑をかけた相手になぜか溺愛されたようです。

「なによ!!私ばかり悪者にして…もともとこんな会社に来たくなかったのよ。お金くれるって言うから仕方なく来たのに…。」


花が蓮に向かって大きな声を出した次の瞬間、後ろから男性の声がした。


「こんな会社に来たくなかったのなら、すぐに出て行ってもらいたいね。」


花が驚いて振り返ると、そこにいたのは、なんと玲也だ。もちろんこの会社のCEOである。


「CEO…どうしてここにいらっしゃるのですか…今の言葉は…全部…嘘です…本当です!」


花は玲也に向かって、可愛い表情をつくり微笑んだのだった。
自分にかなり自信のある花はこれで許されると思っていたのだろう。

しかし、玲也は冷たい表情を一切変えず、花に話し始めた。


「今の話は全部聴いたよ。部長が娘のために、そんな悪事を働いていたとはね。」


花は慌てた表情になった。


「私は麗香から聞いたわ。花宮先輩は鈍い女で、しつこく早川さんに付き纏っていたそうよ。しつこい女で困るってね。そして早川さんに振られてたら、今度は急にお洒落な服を着て他の男を狙っているようだって先輩たちが噂していたわ。」


花の言葉を聞いて驚いた。

確かに、玲也が買ってくれた服は、今までの私が着ていたものと全く違う。
それに対して皆がそんな噂にしていたなんて思いもよらない事だった。

唯は驚きで、何も言葉が出ない。

すると、玲也は突然私の腕を引っ張り、自分に引き寄せたのだ。


「花宮さんの服が最近お洒落になったと…それは嬉しいね。」


玲也の発言に花は意味が分からないようで、ポカンとした顔で玲也に質問する。


「CEO…まったく意味が分からないのですが…。」


玲也は唯を自分の胸に引き寄せたまま、口角をあげた。


「花宮さんに可愛い服を着てもらいたくてね…僕の大切なひとだから。」


花は驚きで顔を引きつらせた。


「た…大切な人って…どういう事ですか?」


玲也は冷たい目で花を見ながら、話しを続ける。


「鈍い女とは、君の方ではないのかな…清川さん。」





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