迷惑をかけた相手になぜか溺愛されたようです。

「…振り返るな。このまま何も言わず真っすぐ歩け。」


低い声が耳元で聞こえて来た。
振り返ったのは一瞬でよく見えなかったが、この声は…青柳君の声だ。


「…あなたは誰…青柳君?」


その男は後ろから腕を掴むと、何も言わずまっすぐ私を歩かせた。
少しすると、車道に停めてある白い車へと近づき、助手席のドアを開けた。


「唯、車に乗るんだ。」


その時に初めてその男の顔が良く見えた。
その男は思っていた通り青柳君だ。


「青柳君…どうしてこんな事を…私をどこに連れて行くの!」


すると、青柳君は怒ったような表情をして大きな声をあげた。


「こうなったのも、すべてお前のせいだからな!お前が素直に俺の女に戻っていればこんな事にはならなかったんだ。」


青柳君は運転席に乗り込むと黙って車を走らせた。





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