半径3cm未満に
「…これ…下着…はあ…これ使ってっ…」

私は手を先生にさし出した。

そっと手の上におかれたのはタオルだった。

そっと中をのぞくと、そこには下着が入っている。

「…ありがとう…でも…先生、何で…そんなに息切れてるの…?」

「はあっ…俺の妹っ…家…近くで…走って…行ってきて…コンビニで買った分があったから…ってくれた…はあっ…はあ…」

私のために、走って貸りてくれたの?

…てか先生妹いたんだ。

「…ありがと…ぐずっ…」

「え、泣いてる?」

「っ…。泣いてないよぉ…」

泣いてない、といいながら私は隣へ来る先生に抱きついた。

「ぐずっ…わたしっ…お母さんの気持ち曲げちゃったんだよっ…。」

私は気づいた時には茉衣ちゃんから聞いた話をそのまま話していた。

「…お母さんのこと…傷つけちゃった…。
茉衣ちゃんと、約束したのにぃ…」

先生はそんな私をお風呂に入るまで抱きしめてくれていた。
< 83 / 108 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop