開けずの手紙2ーデジタルー
その4


「それから、殺された数の呪いをリレーする相手に、開けずの手紙を送らないでも死ねちゃった人。もしくはノルマ以下の手紙しか送らなくても死ねちゃったとか…。アライブへ実際に投稿されたケースでは、存在しない住所に手紙を送って、事実上、呪いの拡散を拒否したのに死ねた人もいた」

「…」

鷹山の手にしたチキンカツは、まだその口に運ばれていない…。

「さらに、二次以降の呪われ手から手紙を受取っても、その手紙自体が呪いを発効できず、ルールにのっとりながら、呪いの拡散が結果的になされ得なかったケース。いわば無精卵みたいなものですな。加えて、封を開けなかったり、動く血のりも不発で拡散が止まったのってのは結構あるでしょうね」

「ふう…、深く考えてみれば、いろいろ出てくるか。それで国上さん、このことで何か、鬼島の考えていたことがわかったとかってことですか?」

ここで国上の目からは鋭い眼光が放たれた。


***


「鷹山さん…、新幹線の車中で、やっともうひとつ頭に浮かびましたよ」

「なんですか、そのレアケースとは!」

「手紙を受取って、喜ぶ人です」

「!!!」

鷹山はさすがにのけ反ってしまった。

「…例えば手紙を受取った人が、その時点で自殺を考えていたとしたら…。で…、その人がもし、何らかの理由で多くの人間に恨みを持っていて、できれば道連れに死なせてやりたいと思っていたら、どうでしょう?」

「うう…、開けずの手紙が、場合によっては渡りに船ってことになるわけか…」

「仮に、50人なり60人なりの人間を死なせたいと願う呪われ手が、それだけの数を無事”殺され”続け、耐えきれたとしたら…。その人が自ら命を絶てば、一挙に手紙を受取った数十人、一気です。これは連鎖自殺の大量発生につながるアクションです」

「…」

ここでやっと、鷹山は国上の言わんとすることが読めてきたようだった…。




< 34 / 34 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

遠き記憶を染める色

総文字数/60,881

恋愛(純愛)40ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
仄かな憧憬と淡い胸のときめき…。 宝物だった穢れなき遠き記憶が裏切りの刃を翳した時、少女は裸の海に抱かれ真っ赤な夢を見た? 切ない純愛ストーリーにエログロ+ホラーテイストを施した中編甘美作! 注釈:本作品は、残酷描写や性表現が含まれます。閲覧の際は、ご留意ください。
表紙を見る 表紙を閉じる
首都圏某所…。 知る人ぞ知るアンダーステータス五つ星な💛ホ…、リッチネル❣ 今、部屋超えのメイクラブ劇場は、異色展開ひた走りの結末に向かっていた…❓ エロティックブラックの読切りSS第5話です♪
マッド★ハウス

総文字数/27,316

青春・友情28ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
あの時代、壮絶な運命を生き切った横田競子とその愛を貫くとこととなる香月明。 二人の出会いが約束されたクロニクル・イン・マッドハウス…、秘話エピソードです! ”マッドハウス”でドン底の日々にあったアキラは、紆余曲折を経て、女ロッカー天理赤子の”機転と誘導”でマッドハウス専属のロックバンド、”ロード・ローラーズ”のサポートメンバーに抜擢される! 拙著、超長編群像ストーリー『ヒートフルーツ』の外伝ピックアップ編集作品になります!

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop