トランス・ブルー・ラブ  リアランとチェイサー
パーティ会場は、豪華な屋敷の庭園にしつらえられていた。

曲線の波打つ白いテントがいくつも設営されており、
飲み物や食べ物のトレーを持つ
給仕たちが、忙しく行きかう。

トップハットの紳士と着飾った令嬢、夫人でにぎわっていた。
庭のあちこちに飾られた、大きな白い花束とリボンがたなびくさまは、ここの主人が、有力者であることを物語っていた。

「これは、これはリアラン様、
よくお越しいただきました」

高齢のかっぷくのよい紳士が、
使用人を引き連れて、ゆっくりと杖をつきながら歩いてくる。

イピサ・ガルニエ、
大臣経験者とブラントンが言っていた奴だ。

「ガルニエ殿、今日は、良き日、おめでとうございます」

リアランは、笑顔で社交辞令をそつなくこなした。

「孫娘のために、来ていただいて光栄のいたりです。
それにお言葉までいただけるとは」

「陛下のお言葉を、書状をあとでお渡しします」

ガルニエは満足そうに、うなずいた。
王も一目置くという、自分の存在アピールが成功したからだろう。

貴族の令嬢たちが固まって、
扇で顔を隠しながら、こちらを見てひそひそ話をしている。

リアランはそれに気がついて、
チェイサーの脇腹をチョンとつついた。
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