トランス・ブルー・ラブ  リアランとチェイサー
チェイサーは、リアランの肩を軽く抱きしめ、言った。

「そう言えば、ブラントンは大臣になったらしい。
王位継承者の補佐にあたると、言っていた。
ブラントンは悪役にも、正義の味方にもなれる器用な奴だが、
たいしたものだ」

リアランはチェイサーの髪に
からんだ葉をつまみ、ふっと口で吹いて飛ばした。

「この間、4番目が産まれたって聞いたけど。
メリーアンに子どもの事、いろいろ教えてもらいたいけど、大丈夫かな?」

リアランは、自分の大きなお腹に手をあて、
チェイサーは、その手に、自分の手を当て言った。

「そうだね。今度、ブラントンに聞いてみよう。
それより、風が冷たいから、
早く帰って、熱いお茶を入れよう」

「パンケーキが食べたい!」
リアランが、はしゃいだように
声をあげた。

「メープルシロップ、いっぱいだろう。こどもの分も焼くよ」

チェイサーが、リアランの頬にキスして、答えた。

リアランは、真っ青な空を見上げた。
大きな鳥が、空を横切るように飛んで行く。

ホークアイは、あれから姿を見せない。

どこかの森で巣をつくって、
こどもを育てているといいな。
私たちのように、自由に・・
幸福であって欲しいと思った。

おわり
< 73 / 73 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

ヘンタイ魔術師は恋愛攻略法に悩む
金寿/著

総文字数/41,396

ファンタジー83ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
魔法陣鑑定士・リアララは魔術師である。 父親は稀代の魔術師で名門貴族の出身 母親はその使用人であるニンゲン 交雑種として生まれたリアララは、魔力が少ないが、 魔術師として細々と仕事をしていた。 彼の仕事は、魔力を生み出す魔法陣を鑑定、修復すること。 そこに、A国の王が自ら仕事の依頼に来た。 その依頼とは・・・ 王女の魔法陣鑑定と修復 王女は生まれてこの方、魔力の発現がなく、ニンゲンと同じだ そして、国王はその原因として、 赤ん坊の時に、リアララの父親が魔法陣を破壊したからだと言う。 そういわれて、リアララはしかたなくその仕事を引き受けるが・・・ 当事者の王女は、一筋縄でいかない相手だった。
表紙を見る 表紙を閉じる
魔女の国・グランビア家の娘・クラリスは 植物の好きな、ちょっと変わり者の女の子 各国の未成年者が集まる交流会に、出席することになったのだが 使い魔を連れて行かねばならない。 その使い魔として選ばれたのは、男の使い魔のイーディスだが クラリスのいう事を聞かないし、バカにする始末。 交流会の主催国・グスタフ皇国のアンバーは超真面目な王子様。 しかも、その使い魔は美人エルフのミエル。 イーディスはミエルに一目ぼれしてしまい、ミエルを自由にするために あちこちで、トラブル、アクシデントが続くが・・・
表紙を見る 表紙を閉じる
ジェシカ・バリントンは弟の学費を払うため、超貧困生活を送っている。 彼女の心の支えは、シェパード犬のバリーだけ。 時給のいい仕事をするため、大富豪のロートリンデン家の別荘で バリーと一緒に警備の仕事をするが、窃盗の疑いをかけられてしまう。 なんとか無実であることは、理解してもらったが・・・ そこで、ロートリンデン家の当主アレックスから、以外なお仕事を依頼される。 それは父親の愛人・マーガレット・ハウザーになりすますこと。 マーガレットは30年前に亡くなっているし、アレックスの父親は、余命3か月と宣告されてる。 ジェシカは、そのなりすましお仕事を引き受けるが・・・

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop