浮気されたら、エリート整形外科医に溺愛されました【完】
それが大牟田病院でなくても、俺は手伝いに行くと思う。


「では、大牟田病院から連絡が入り次第、スケジュールを調整します」

「あぁ、頼んだ」


そう言いながら俺は白衣から術服に着替え、手術に向かった。
これから、長丁場である手術が始まろうとしていた。


* * *

それからしばらくしたある日のこと。
大牟田病院から花谷さんへと連絡が入り、俺が大牟田病院へ行く日が決定した。

こちらで診察している患者さんのことも当然大事にしているため、患者さんに迷惑が掛からない程度に外勤に入る。

大牟田病院の整形外科医とも話合い、「まずはオペの助手として入って欲しい」との要望があったため、大き目の手術が施行される火曜日と金曜日のみ入ることにした。


「桜川先生、お気を付けていって来て下さね」

「あぁ。 手術が終わり次第すぐに帰ってくる。 こちらでの仕事も、まだ終わっていないからな」

「そうですね。 私ができそうなことであれば、軽く片付けておきますので」

「頼んだ。 じゃあ、行ってくる」


片手を上げて、秘書室を出る。 本当は、水姫に「行ってらっしゃい」と言って欲しかったんだが。

彼女はいったい、今どこでなにをしているのだろうか。
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