「ガールズピンポン!」
 恵子は私の方を見て言った。私は目の前にいる恵子に聞き返す。
「…うん」
「だったら、言ってよ」
「それは栞もでしょ!」
 恵子と私はお互いに言い返す。
「はいはい、じゃあ、これで誤解とけたね」
 桃は恵子と私の間に入り込み、言う。
「私たち勘違いしてたけど、色々分かったことあってよかった」
 葵先輩は私に笑顔で言ってきた。
「…なんかよかったね、如月さん」
 長谷くんはいつのまにか葵先輩の隣にいて、話しかけてきた。
「はい」
「まだ練習会続いてるから。好きなところに行って」
 葵先輩は手を叩いて、私たちに言った。
「…栞、これからもよろしくね」
 恵子は笑ってから私に声を発した。
「栞」
「…栞~」
「……しおり」
「…あんた…」
「栞!」
 恵子・夏海・ミカ・さあや・桃の順で私を呼んで、手を振って戻っていた。
私も手を振って返した。
私は卓球部に入って、よかった。
苦しいこともあるけど。卓球部の仲間と卓球を通して、やっていきたい。
「如月さん、続きやるよ」
 長谷くんに呼ばれて、私は駆け足で卓球台に向かった。
 私が出来ることはないと思った。
 なにもできない訳ではなかった。
 まだ経験していないだけだ。
 これからも、前を見つめて、卓球をやっていく。

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