世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
「ほんと、私が課長になってから明菜ちゃんがリーダーとして、部下についてくれて、いつも課をまとめてくれて……助かってるの。感謝してもしきれないくらいにね。でも、その分私も……課長ってことで気負った部分も多くて、いつも完璧にしなきゃって、私がやらなきゃって思いすぎて、それが仕事の姿勢に出ちゃってた。明菜ちゃんがそんな風に自分を責めてしまうくらいに……ごめんね」

「そんなこと……私、本当に……源課長を尊敬してるんです……」

私は明菜の頭をポンと撫でた。

「私も信頼してるよ、これからもミスしたらお互いにカバーし合いながら末永く宜しくね」

「源課長……」

「ほら、あと課長呼び恥ずかしいから、いつもの呼び方で気楽にね」

「……はいっ、梅将軍っ!」

明菜は潤んでいたいた瞳をさっと袖で拭うとこちらに手を差し出しながらにっこり笑った。私もつられて笑いながら明菜と固い握手を交わした。
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