Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜

嫉妬は序章

◇◇



私は真っ直ぐ理斗の部屋に連行されると

彼に苦しいぐらいギュッと抱きしめられた。



「理斗…心配かけてごめん。すぐ帰れると思って…」


「本当に心配した。心臓止まるかと思った。それにあいつに助けられるなんて…」



苦虫を噛み潰したように言う彼の背中を撫でると⎯⎯⎯


いきなりお姫様抱っこをされ、ベッドに押し倒された。




「瑠花、あいつのがいい? ……僕じゃいや?」



彼は悲しそうな声で目を伏せていて、目が合わない。



「り、理斗?どうしたの?」



急に顔を上げた理斗。

目は合っている⎯⎯が私を見ていない。


その目には黒いものが渦巻いている様に見え、

彼は苦悩するように眉間に皺を寄せた。




「ねぇ、瑠花…僕のこと嫌? 僕と一緒にいたくない?」



その怯えたような、苦しみを抑えているような表情と声に心がツキンと痛む。
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