偽恋人の恋愛事情
「じゃ、じゃあ…いきましょうか」
「はい」
壇さんは車のドアを開けて私に手を出す
エスコートされるのは流石に初めてだ
少し緊張してその手に自分の手をのせる
「じゃあ行ってきます」
「ああ」
「行ってらっしゃい雪音」
私を車に乗せて、もう一度父と兄にお辞儀をする壇さん
そして乗り込もうと長い足を車にかける
「頭気をつけてくださいね」
私がそう言うと
「あ、はぃ……」
恥ずかしそうに笑う
壇春正さん…か