また、星の下で君に会えたなら。~彦星の生まれ変わりは織姫女子を溺愛する~
教室に着き、いつも通り自分の席に座ろう。そう思った結花はあることに気付いたとたん、苦虫を噛み潰したような顔をした。

「嫌そうですね。顔が雄弁ですよ」
「、、まぁ、嫌って言葉が一番適切な感情を抱いてますよ、、」

結花の席は一番後ろの窓際から2番目の席だ。窓側の隣の席は清理が転校してくるまで空席だった。
すなわち、清理は結花の隣の席だったのだ。

「たかが1日しか来てないし、すぐ私、教室から出てっちゃったから知らなかったわ、、、はぁ───」
「よかったですね───」
清理は、さっきのお返しだ、とでもいうようにニコニコと胡散臭い笑顔を撒き散らしながら隣に座る。

対して結花は、ほぼ1日こいつの隣で過ごすのかと思い、快晴の天気とは裏腹に憂鬱そうな顔をするのであった。

こうして、7月8日の学校生活が始まった。
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