【完結】婚約破棄を望んだのに、なぜか愛で埋め尽くされそうです!
「おう、ミク。おはよう」
「お、おはよう。早いね」
「ちょっとだけ早く着いちゃってさ」
カオルは相変わらず、優しい微笑みを浮かべている。
「早すぎじゃない?」
「そんなことないと思うけど? ミクだって早いだろ?」
「まあ、確かに」
カオルは私の手を引くと、「じゃ、デート行くか」とゆっくりと歩き出す。
カオルと手をつなぐと、いつも温かいなって思う。それは多分、カオルの心が広いからだろうな。
「カオル、今日はどこに行こっか」
そう聞くとカオルは、「今日は、まずミクと一緒に行きたい所があるんだ」と話す。
「一緒に行きたい所?」
どこだろう?と考えながら歩くこと、約五分。
「着いたぞ」
「え? ここって?」
「ジュエリーショップ」
カオルに連れこられたのは、ジュエリーショップだった。
「俺たちのさ、結婚指輪、買おう」
「結婚……指輪?」
まさかカオルがそんなこと言い出すなんて思ってもなかった私は、あまりにもびっくりしてしまう。
「そう、結婚指輪。 指輪、まだ渡してなかっただろ?」
私、結婚指輪なんて、いらないと思っていたのに。
「でも、なんで……?」
「ミクが俺のものっていう印」