【完結】婚約破棄を望んだのに、なぜか愛で埋め尽くされそうです!


 カオルは私にそう伝えてくると、私の手をぎゅっと握ってくる。

「これでミクは、俺だけのミクになる。ようやく」

「カオル……」

「ミク、俺はずっとミクのこと守るから。何があっても、ずっとミクのそばにいる」

 カオルが真剣な顔してそんなこと言うから、私は思わず「そしたら、離婚出来なくなるじゃん」と言ってしまう。

「離婚なんてさせないから、安心しろ」

 その言葉の後、私はカオルに体を引き寄せられて抱きしめられる。

「なに、その自信……」

 そう呟くと、カオルに髪を撫でられ見つめられる。

「なに……?」

「ミク、幸せにするって約束するから」

「え……?」

「愛してる、ミク」

 愛してるという言葉の後、カオルと私はそのまま唇を重ね合った。
 カオルとのキスは優しくて、温かくて、なんだかホッとした気がした。

「ミク、可愛い。 ミクは世界一、可愛い」

「や、やめてよ……恥ずかしいから」

 と顔を背けるけど、カオルは「だって本当のことだろ?事実だ」と言ってくる。

「でも……ありがとう」

「相変わらず素直じゃないのな」

「……うるさいから」

 でもやっぱりカオルは、カオルだ。 カオルは私のこと、こんなにも愛してくれている。
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