うた×バト〜思いは歌声にのせて〜
1.星彩学園
アイドルユニット《S-JIN》
「大きいなぁ……」
星彩学園の門の前に立って、私は視界に収まらないくらいの大きい校舎を見上げた。
髪を隠すようにかぶったうさ耳付きの大きな帽子が落ちそうになって、思わず両手で押さえる。
三つ上のお兄ちゃんが買ってくれたものだけれど、うさ耳付きにする意味はあったのかな?って今でも疑問に思う。
そのお兄ちゃん、金井奏月と一緒にこの学園に入学して、今日は入学式なんだけど……。
「もう、お兄ちゃん早すぎるよ。私よりはしゃいでるんじゃないの?」
男子寮にいるお兄ちゃんから『先に学園に行くから!』と連絡が来たのは朝の七時だった。
今日の入学式は八時半。
各自講堂に集合するように言われてるから、八時に出ても十分間に合う。
だけどお兄ちゃんは入学式前にも色々見て回りたいのか、一時間以上前に男子寮を出ちゃったみたい。
流石に今から行っても先生とかに止められちゃうんじゃないかと思った私は、引き止めるために女子寮を出たんだけど……。
「……なんだか、思ったより人がいる?」
見回して、ちらほら白いブレザーと赤いチェックのスカートやスラックスという星彩学園の制服を着た人たちがいることに気づいた。
目線を戻したことでズレた色付き眼鏡を直しながら何でだろう?って首を傾げる。
でも、その理由はすぐに知ることになった。
星彩学園の門の前に立って、私は視界に収まらないくらいの大きい校舎を見上げた。
髪を隠すようにかぶったうさ耳付きの大きな帽子が落ちそうになって、思わず両手で押さえる。
三つ上のお兄ちゃんが買ってくれたものだけれど、うさ耳付きにする意味はあったのかな?って今でも疑問に思う。
そのお兄ちゃん、金井奏月と一緒にこの学園に入学して、今日は入学式なんだけど……。
「もう、お兄ちゃん早すぎるよ。私よりはしゃいでるんじゃないの?」
男子寮にいるお兄ちゃんから『先に学園に行くから!』と連絡が来たのは朝の七時だった。
今日の入学式は八時半。
各自講堂に集合するように言われてるから、八時に出ても十分間に合う。
だけどお兄ちゃんは入学式前にも色々見て回りたいのか、一時間以上前に男子寮を出ちゃったみたい。
流石に今から行っても先生とかに止められちゃうんじゃないかと思った私は、引き止めるために女子寮を出たんだけど……。
「……なんだか、思ったより人がいる?」
見回して、ちらほら白いブレザーと赤いチェックのスカートやスラックスという星彩学園の制服を着た人たちがいることに気づいた。
目線を戻したことでズレた色付き眼鏡を直しながら何でだろう?って首を傾げる。
でも、その理由はすぐに知ることになった。