Cherry Blossoms〜咲き誇った花の名は〜

ミンジュンの顔から笑みが消え、まるで汚物を見るような目で足元に倒れているボスとイエティを見る。その時だった。

ドォォォォォォォォォン！！

激しい轟音があちこちで響く。桜士の鼻に火薬の独特の臭いが入り込んだ。すぐに建物が爆発したのだとわかる。

「な、何？」

「ミンジュン？」

戸惑う一花とヨハンとは対照的に、冷静な態度で桜士はミンジュンに問う。

「爆弾を仕掛けていたのか？恐らく時限式のものだろ？」

「さすが、公安警察ですね。正解です」

ミンジュンはお見事と言いたげに拍手を桜士に送った後、手に持っていた銃を自身の頭に突き付ける。

「一花、ヨハン、ごめん。俺は自分で自分を罰するよ。短い間だったけど、eagleのみんなと一緒に命を救えてよかった。医者になれてよかった」

「待って……ダメよ……」

一花がミンジュンに近付こうとする。すると、ミンジュンが素早く何かの装置のボタンを押した。刹那、桜士たちとミンジュンの間に炎の壁が作られる。