命令教室
こうなってしまったにはきっとなにかキッカケがあったはずだ。


「原因を探るってことか」


修が真剣な表情でこちらへ向く。
私は何度も頷いた。


「こうなった原因? そんなもんあるのかよ」


バカにした口調で言ったのは充だ。
みんな、自分たちが理不尽にこんな命令ゲームに巻き込まれたと思っている。
でも違う。
私は一番大切なことを忘れていた……。


「あるよ。原因は」


私は低い声で断言したのだった。
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